オーツレッスン
↑スコットランドのポリッジ専用かき混ぜ棒 Spurtle(スパートゥル)
そして しっかり聞いてきた美味しい作り方
書いてもらったメモを眺めつつ
教えてもらった通りにレッスンでも作ります
ポリッジは選ぶオートミールの形状によって食感が全く異なります
一般に日本のスーパーで売られているのは
蒸して潰した押し麦状のもの
その粒が大きなままならジャンボオーツやロールドオーツと呼ばれ
小さく薄く加工されていればポリッジオーツやシンプルにオートミールと書かれています
(メーカーによりけりだけれど)
それらはお水を加えてお鍋やレンジで5分もあればあっという間にクリーミーなポリッジの完成
スコットランドでよく食べられているスコティッシュオーツと呼ばれているものは
生のカラス麦を小さく粉砕したもの(粉状ではなく粒も残った状態)
これは加熱されていないので
お水を加えてから20~30分煮ないとおかゆ状になってくれない
でも
粒々の食感に麦の香りはくせになる美味しさ
「ピンヘッドオーツ」「スチールカットオーツ」「アイリッシュオーツ」
と呼ばれている 生の麦を2~3個にカットしたタイプはネットなどで購入できるので
今回はこちらを使用
このプチプチタイプのオートミールを含めて3タイプのポリッジに加えて
今回はもうひとオーツ
「ビルヒャーミューズリー」
なんだか覚えづらい名前だけれど
これは最初に考え出したのがスイス人医師ビルヒャーさんだったから
別名「オーバーナイトオーツ」
今ではオーツ好きの間では大分日本でも浸透してきているよう
わたしが一番最初に知ったのは
昔通ったBetty’sのクッカリースクールでのこと
毎日様々なテーマがあり
ある日のテーマは朝ごはん
イングリッシュブレックファストやらパンケーキやらそれこそポリッジやら作る中で
不思議な名前のそれはビックリするくらい簡単なのに
「おや、美味しい!」
牛乳やリンゴジュース(Betty’sではオレンジジュースだったかな)を混ぜて一晩ふやかし
翌朝そこに削ったりんごをたっぷり加えて食べる
というもの
これなら日本の夏暑くて食欲がない時でも大丈夫
グラノーラなんかよりずっと爽やかでヘルシー
試食タイムでは
このビルヒャーミューズリーやポリッジに添えて食べる用に
はちみつやらゴールデンシロップ、ブラックベリーソース
デメララシュガーやプラムシチューなどを用意
どれでも美味しいけれど
とろとろだけど粒々のピンヘッドオーツにだけはどうしてもお塩が一番
これはほぼ日本のおかゆ
わたしはこれにいつも冷凍庫に入っているチャイブのみじん切りを入れて食べるのが好き
ほぼネギおかゆ(笑)でも胃袋がとってもあったまる!
今回の一番人気はピンヘッドオーツのポリッジ
オートミールが苦手と思っている方は一度
お水とお塩だけで煮て そこにお塩をぱらっと降って食べてみて欲しい
あるいは
牛乳は煮るときに加えるのではなく まずはお塩とお水だけで炊き
器に熱々のポリッジを取り分けてから
ジャムをひと匙のせて冷たい牛乳をたらし
決して混ぜずに熱い&冷たい・甘い&かすかな塩気の差を楽しみつつ食べてみて欲しい
あぁ
オーツ話しは一旦始めると止まらない
話を次に進めよう!
さすがにレッスンがポリッジだけでは怒られそうなので
ケーキっぽいものを一品
「Sutton Pie」(サットンパイ)
ぺストリーを使うわけではなく
平たく言うと オーツ入りのクランブルでりんごのピュレをサンドした
アップルクランブルのケーキバージョンのようなもの
随分調べてみたけれど このお菓子の由来や詳しい情報は分からずじまい
わたしが知ったのはうちにある古いレシピ本
ある日作ってみたらとにかく美味しい
(りんごとオーツがたっぷりだからかな)
そして何より作り方が斬新!
だって
折角作った生地をオーブンで焼く前にまずバターを溶かしたフライパンに入れて
軽く温めましょうというのだから~
論より証拠
作ってみれば分かるこの理由
オーツが香ばしいサクサクのクランブルに
マーマレードを隠し味に加えた甘酸っぱいりんごピュレ
焼き立てには Bird's のなんちゃってカスタードをたっぷりかけて
これが美味しくないはずがない
メジャーなイギリス菓子じゃなくたって
もうとうに忘れられ消えてしまったお菓子だからって
簡単で美味しければ
作って楽しければ
これからもレッスンで取り上げていきたいと思っています
もちろんちゃんと
基本のイギリス菓子もやりつつ
今月のメニューはうちの
わたしのやりたいイギリス菓子教室のイメージにすごく近い
みんなの感想はさておき(笑)
理想は
年々少しずつ
イギリス菓子教室から よりゆるりとしたブリティッシュベイキングクラブ(?)に歩み寄っていきたい
どう違うかって?
*
あっという間にまた週末
皆さんもどうぞよい週末をお過ごしください☆
#
by lesgalettes
| 2024-01-27 08:50
| レッスン
|
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マーマレード
ビックリするほど皮が薄くてジューシー
マーマレードにするのは正直もったいない
けど、しちゃう
皮を刻んで柔らかくなるまでコトコト1時間
そこに3㎏以上のお砂糖を投入
沸騰させることしばし
一呼吸おいて瓶詰め
ふ~ようやくできた
大分疲れたけれど
ほんとうはもうひと鍋作りたい
でもオレンジを刻み過ぎて指が痛い!
う~ん、オレンジを丸のまま茹でてからシュレッドする方法ならいけるか?
柔らかくなってから刻むからちょっと楽なはず
それから刻んで お砂糖を加えてまた煮詰め~
ふた鍋でお砂糖6㎏は使ったかな
作ると分かるマーマレードはほぼお砂糖(笑)
*
面倒くさがりのわたしは正直マーマレード作りが苦手
作りながら もう飽きちゃったなぁなんていつも思ってる
でも
ジャムの中で何よりマーマレードが好き(食べるのが)で
マーマレードを使ったお菓子も大好き
つまりレッスンでもよく使うので
やっぱり今年も作ろうか、なあんて
この時期重い腰を上げてしまうのです
*
この日はあ~~~もう手が痛い疲れた~~~というところで
ドイツとチェコの出張土産が到着☆
リクエストしていたプレッツェル🥨と
ドイツのプレッツェルはどうしてこうも美味しいのか。。
ポパイのホウレンソウ並みに元気大復活!
作業再開^^
半日以上頑張って
ようやく30瓶
これだけではあっという間になくなっちゃう
けれど、とりあえずこの日はこれでフィニッシュ
オリーブの木の根元にかがみこんで
冷たい雨風に耐えたスノードロップと頑張りを称えあう
キラキラ透明に光るマーマレードにスノードロップ
暗い冬の
小さな喜び
#
by lesgalettes
| 2024-01-23 17:41
| イギリスのおいしいもの
|
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パーキン
パーキンに入れるようのオーツをぶら下げておいてくれたのでした
優しい~~~
口頭で説明しただけではあの日本人には分かるまいと思ったのでしょう(笑)
前回泊まった時も
お茶菓子が美味しすぎて絶賛していたら
道中のおやつにといっぱい持たせてくれたっけ。。
外国に行っていつも思うのは
最初は固い顔をしていた人も
お菓子の話しをしているうちに大抵みなすごく優しい顔になってくる
ホームベイキング好き同士は
多少言葉の壁があってもどこか分かりあえる
とわたしは勝手に思っている(^^)
そんなわけで
B&Bで頂いてきたオーツでパーキン作り
ブラックトリークルにバター
ジンジャーパウダーにミックススパイス
プチプチのオーツもたっぷり
おじさまのにはかなわないかもしれないけれど
なかなか上手に焼けました
しっとり食感の中にプチプチ食感が面白いヨークシャーパーキン
2~3日置いておいたらもっと美味しくなるに違いない
#
by lesgalettes
| 2024-01-19 16:54
| イギリスのおいしいもの
|
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New Year Tea
レモンがなかったので冷蔵庫にあったライムで作った
ライムメレンゲパイ
クリスマス前には会えなかったので
きっと懐かしかろうとミンスパイも
そして
あーだこーだイギリスの懐かしい話やら
「一人暮らしの親あるある」話をしながら(全員の親が現在一人暮らし中)
お菓子を頬張ったわけですが
わたしが個人的に一番美味しかったのはジャムタルト
プディングなら
クリスマスプディングとブレッド&バタープディング辺りかな
冷たいものならトライフル
パイならやっぱりアップルパイ
タルトならジャムタルトそしてトリークルタルト
イギリスに行く度に思うのは
ジャムタルトやトリークルタルトのようなお菓子を探すのは意外と難しいということ
スーパーで探せば それっぽいものもなくはないけれど
ティールームやカフェで見つけるのは稀
カントリーサイドのティールームやナショナルトラストのカフェを眺めても
レモンメレンゲパイやチョコレートケーキはあっても
ジャムタルトやトリークルタルトにはなかなか出会えない
見た目シンプル過ぎて売れないから?
というよりそれらはおそらくお店で買って食べるというより家庭で作るものだったから
ぺストリーの切れ端や
残り物の材料で作るおやつ
子供の頃よく親がパンの耳を揚げて砂糖をふって作ってくれた
あれってなんていう名前なんだろう??
それとか
レーズンののった蒸しパンとか そんなポジションなのかもしれない
イギリス人にしたら
どうしてそんな地味なお菓子が気になるのって思われるであろう
そんなお菓子にこそイギリス菓子のエッセンスが魅力が詰まっている気がする
*
そうそう先程「揚げたパンの耳」の話しがでましたが
あんなに食パンを食べる国なのにイギリスでは聞いたことがない
考えてみれば
そもそもサンドイッチの時にわざわざ耳をカットしない(アフタヌーンティーを除き)から
家庭でパンの耳だけ残るということがあまりない
では揚げパン文化はないかというとそうではなく
イングリッシュブレックファストのプレートには「フライドブレッド」という
とってもオイリーなパンがままのっています
食パンを対角線で二つにカットしてカリッと揚げた
なかなかヘビーなもの
以前は存在意味がまったく分からなかったけれど
こう豊かな社会になる以前
ベーコンやらソーセージから出た貴重な脂をそのまま捨てるなんて夢にも思わなかったのでしょう
全部パンに吸わせて食べて一日の労働に必要なカロリーの足しにしていたに違いない
今は意味は分かる
そして今のフライドブレッドは
残り脂ではなくバターや他の油で揚げていることが多いのも知っている
でもなかなかあれを食べるまで胃袋スペースが残っていることもなく
カロリーをこれ以上摂取したいとも思っておらず
ついつい残してしまう
さすがにオールドファッションなようで最近は遭遇することも減ったけれど。。
さて、話しが余計な方向に伸び始めたので
今日はこの辺で!
#
by lesgalettes
| 2024-01-15 17:40
| アフタヌーンティー&ティー
|
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2024ピクニックはじめ
クリームチーズとスモークサーモンのせ
チャツネはお好みで(つまりわたしだけ)
冬のピクニックは土が冷たいので 地面にラグではなくピクニックテーブルがあるところが基本
そしてベンチにはブランケットを敷いて
膝の上にもまたブランケットのサンドイッチ状態
これで全然寒くない
カップはいつもはプラスチックが多いけれど
冬の間は手も温められる琺瑯のマグもいい
でもその分すぐに冷めちゃうから
ちょっぴりずつ 何度も何度もポットからお茶を注ぐ
スコーンにタルトに
チョーリーケーキにビスケット
どれも紅茶なしでは美味しさ半減
この日一番は
やっぱりダントツ温かいミルクティー☕
それにしてもなんて青い空!
正直手もかじかまないし いくらだって長居出来そう
水仙が咲く頃くらいの陽気
春も秋も短くなって
冬も短くなって 夏が前倒しでやって来る、なんてことにならないといいけれど
*
今年のおみくじは小吉
去年は末吉だったからちょっとはましかな
「あせらずさわがずゆっくり進むとかないましょう」
と二度も書いてあったから
神様はバタバタしているわたしを見ていたに違いない
今年の抱負は
去年に引き続き
「謙虚にフレッシュ(この年になるとこれが一番難しい!)に」
プラス、「あせらず騒がず感謝を忘れずに」
皆さんの今年の抱負は??
#
by lesgalettes
| 2024-01-11 09:02
| ピクニック
|
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お菓子教室 「Galettes and Biscuits」 の日常 ☆
by lesgalettes
ガレット アンド ビスケット
シンプルで温かいイギリス菓子の魅力を伝えるべく 宇都宮から発信中☆ これまで見たことの無いお菓子に出会えるかも☆
詳しくは こちらを↓
Galettes and Biscuits
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イギリス菓子にご興味ある方は
こちらもどうぞ ↓
「イギリスおかし百科」
「BRITISH HOME BAKING おうちでつくるイギリス菓子」「イギリスお菓子百科」「ジンジャーブレッド 英国伝統のレシピとヒストリー」「BRITISH SAVOURY BAKING イギリスの古くて新しいセイボリーベイキング」
※リンクフリーです
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鍵コメで連絡先を書いていただければ、こちらからも
ご連絡いたします
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